地域の魅力徹底研究セミナー

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      日本文化体験交流会「国際人のための江戸・東京文化講座」

第1回報告
 桐谷エリザベスさん  


外国人から見た東京の魅

講演内容を報告します。以下の記事は、「やまとごころ」の取材を参考にしました。
本文は、http://www.yamatogokoro.jp/report/2008/01/1.html
に掲載されています。講義の詳細は、受講者に、後日送付いたします。

過去講座好評掲載中
* 第1回講座報告:桐谷エリザベス氏
* 第2回講座報告:安藤優一郎氏
* 第3回講座報告:富士松松栄太夫氏
* 第4回講座報告:安藤優一郎氏

* 第5回講座報告:富士松松栄太夫氏氏
第6回講座報告:小山周子氏
第7回講座報告:田中実穂氏
第8回講座報告:安藤優一郎氏


講義内容をさらに深め、通訳案内士のスキルアップを図るため、自主研究会を始めました。



     各施設や機関の多言語化
 最近はインバウンド観光振興が活発化しているおかげで、以前と比べると外国人向けの標識は充実してきています。空港や地下鉄などははるかに外国人にとって使いやすくなったと思います。日本の複雑な地下鉄も路線ごとの色分けと標識の多言語化や駅の番号化で今では多くの外国人を車内で見かけます。ただ交通機関でまだ外国人の受け入れ体制が不十分であると思われるのがバスです。乗り方の案内や表示・アナウンスの外国語化などはまだバス業界では進んでおらず今後の課題です。
 また、交通機関以外では博物館、美術館の外国語による説明や案内が足りていないところが多いということです。特に欧米人などは博物館や美術館が好きなのに日本語がわからないため、結局利用することがありません。せっかくの観光資源も受け入れ体制が整っていないために多くの旅行者を逃してしまっているということがあるのです。

    欧米人が求めるものとは?
国別に見るとやはり、観光のポイントや興味を持つものが変わってきます。例えば中国人は日本の歴史や日本の技術に大変興味があります。ですので、博物館に行ったり、電気店での買い物というのがすごく人気があります。一方私のような欧米人は、日本の伝統的な職人の仕事や下町風景、日本の文化にすごく興味があり、欧米人は自分の国にはないものを見たり、体験したりすることに関心があります。

 例えば、日本のお風呂の文化はとても興味深いもので、シャワーで済ましてしまう欧米人にとってなぜここまでお風呂にこだわるのかと考えます。私も銭湯が好きでよく行くそうですが、友人が日本に来日したときも必ず銭湯に連れて行きます。その際には日本のお風呂の歴史や、銭湯ができた理由などを説明してあげることが重要です。
 欧米人は知識の必要ないものには興味がなく、なぜ?やどうして?と思うようなことには大変興味があります。日本人が普段当たり前と思っていることが、外国人からすると変わっているということがたくさんあります。そういうところに友人を連れて行くと大変喜ばれます。欧米人は焼き鳥が好きですが、新宿のガード下の赤提灯がぶら下がっているようなお店は外国人にとっては本当にいいですね。

 また、本当に日本の文化を体験したり知りたいときには日本人のガイドさんが必要だと思います。でもガイドさんに日本文化の背景や歴史を教えてもらうときに、年号や人の名前よりも歴史の流れやエピソード、日本人の考え方などを教えてもらえる方がわかりやすく大変いいと思います。なぜ?と思うことに対する答えのような説明がとても重要です。

 私達は旅行を通して自分の生活に刺激を与えたり、新しいことを体験して人生を豊かにしたいと思っています。昔の旅行はただ観光地を見るだけでよかったかもしれませんが、現在の旅行は多様化しており見るだけでは満足できません。インターネットを使えば、現地に行かなくても写真や動画でみることができるのです。実際に観光地まで赴き、そこでさらに何か体験をすることに意味があります。私達は友人にお土産を買って帰るよりも、現地で経験した驚くべきことやエピソードを友人達に話したいと思うのです。
ぜひこれからも多くの外国人旅行者に東京の豊富な魅力を見せてあげてください。

○東京の魅力は、古いものと新しいものの混在 
 ・築地は楽しい

○外国人の観光
・国別で見たいものは異なる
・どの国をターゲットにするか。
・欧米人は、職人のスタジオを見たい

○欧米人は、安いものが良い
・滞在期間は、1か月、6週間と長い。
・だから、交通費も安いものを選択。
・買い物はしない
○数字は嫌い?・日本人は、どうして数字ばかりで説明するの?

○欧米人が欲しがる情報とは?
・どうして江戸時代があったの?
・何が起きたの?
・本当に聞きたいことを教えてくれない日本人。

○何故、銭湯があるの?
・風呂敷は、お風呂に行くための道具。
・富士山の絵がないとつまらない。

○会席料理は、おいしくない。
・いつも天ぷらばかりでは、
・どんぶり
・焼き鳥
・赤提灯
○体験ツアーがしたい
・坊ちゃんの松山といっても興味ない
・和菓子づくり体験は、最高の想い出

○お台場で犬のレンタル

○日本人はつまらない
・いつもお天気の話ばかり

○桐谷さんのお勧め観光コース
・安くて、絶対喜ばれる
・秋葉原は、当然として、意外なところが、・・・・・
・デパートなら・・・・・・。
・早起きしたら・・・・・
・ホテルなら・・・・・

○日本伝統文化の体験
・お茶をただ飲んだり、できあがったお花を見るだけではつまらない、
講演する桐谷さん
桐谷夫妻が描き綴った画文集。
消えゆく東京の町並み、忘れ去られる
古い文化や伝統―。


(講師紹介):
・米国マサチューセッツ州ボストン出身。ホイートン大学卒業後ハーバード大学医学部で心臓と肺の研究。・79年来日。夫の画家である桐谷逸夫氏と谷中に住む。
・現在━NHK総合ニュース2か国語放送のアナウンサー及び「クローズアップ現代」英語版ナレーター。
・各紙連載━1987年より、「毎日デーリーニューズ」「デイリー読売」朝日新聞等。現在は、「桐谷夫妻の一期一絵」を読売新聞に連載中。
・政府等委員━「外国人から見た観光まちづくり懇談会」(小泉純一郎首相)、「東京都観光まちづくり推進協議会委員」、「たいとう観光大使」、「まちめぐりナビプロジェクト検討会」等各種政府関係委員を歴任
・著書━「東京いま・むかし」(日貿出版社)「消えゆく日本」(丸善)※日本文芸大賞ルポルター賞受賞「不便なことは素敵なこと」(マガジンハウス)「日本人も知らなかったニッポン」(中央公論新社)「下町いま・むかし━変わりゆく東京の人情と町並み」(日貿出版社) ※日本文芸大賞ルポルター賞画文賞、「日米人情すごろく」(日貿出版社)


1回国際人のための江戸・東京文化講座次第

1 開 会

・首都大学東京都市環境学部               秋山 哲男教授

・日本文化体験交流会         代表 木川 るり子(以降、司会)

2 講演: 外国人から見た東京の魅力」(14時05分~)

・講師: 桐谷エリザベス氏

3 質疑(15時5分頃~)

・講義についての質問は、原則一人一問で簡潔にお願いします。

4 日本文化体験交流会からのお知らせ(15時35分頃~16時)

① 全コースの概要説明            講師    安藤 優一郎

②        会の紹介・講座の出欠等について      総務担当  高橋 健

③    外国人案内のための資料作成研究会     通訳案内士 井上 健夫                    

④    ホームページ「交流の広場」の投稿募集   通訳案内士 山口 留美

⑤   後援団体紹介・千代田区観光協会         星野 諭

・NPO在日外国人情報センター 代表 小池 昌

・やまとごころ.jp           代表 村山 慶輔

(ポータル・ジャパン株式会社)


  講演会に引き続き、当会の新春交流会が開催されました
← 司会は、当会代表の木川さんです。

・通訳案内士、HISやJTBなど旅行業界、JNTOや出版社など、様々な人が参加し、励ましのご挨拶をいただきました。↓

・桐谷さんや、安藤さんは、著書にサインをしてくださりました。

・桐谷さんと私たちスタッフです。
よろしく →

・講座と懇親会をあわせて、70人以上の方が参加しました。


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